講演料・原稿料の所得税区分

講演料や原稿料は、所得税法上、雑所得に該当します。

ただし、医業や歯科医業のドクターが主に講演や原稿など執筆が主な仕事の場合には、事業所得に該当します。

 

雑所得とは、事業所得や給与所得他など、どの所得にも該当しない所得をいいます。

 

医業の場合には、原稿料や講演料のほか次に掲げるような所得も雑所得に該当します。

医師協同組合や歯科医師協同組合の利用分量配当金

医業組合債の利子

所得税・住民税の還付加算金(よく指摘を受けます)

日本医師会の医師年金

日本歯科医師会の歯科医師年金

 

講演料・原稿料と概算経費控除

税務署は各職種別に経費はこれぐらいかかるだろうという経費率を算定しています。

これに逸脱している事業者は目をつけられることが多いのは事実です。

 

昔は職種別に細かく分かれた概算経費控除率があり、領収書や根拠がなくても収入に概算経費率をかけて所得計算を行うことがありました

 

納税協会などの税務相談会でもよく職種別概算経費一覧表がよく使われていました

現在でも年配の税理士でこの表を持っている方も多くいます。

 

原稿料や講演料などは30%、不動産賃貸業は20%、保険の外交員は44%などです。

 

しかし、在では概算経費率での申告は認められていません

 

実際ドクターの先生方は、例えば、講演する際の交通費や講演に備えての書籍購入費などは、事業所得の計算上経費にされていることが多いと思われます。

 

この場合に講演や原稿に対する雑所得に対する経費がほとんど計上されないのが実務だと思われます

現在もよく概算経費率を使った申告が横行してますが、今まで税務署から言われなかったからといって認められる保証はありません

概算経費率による申告はお勧め出来ません

 

講演料・原稿料収入の消費税法上の課税非課税区分

結論として原稿料や講演料は消費税の課税事業に該当します

 

(1)原稿料・講演料の消費税判定の原則

個人で事業を営んでいる納税者の原稿料・講演料収入に対する消費税の課税・非課税の判定は、

事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と定義されています。

 

ここでいう事業とは、資産の譲渡・貸付・役務の提供が反復・継続・独立して行うものとされています。

よって、一回きりの講演料や原稿料は原則的には、消費税の課税事業には該当しません

 

(2)原稿料・講演料の消費税判定の実質判定

事業者に該当する者が、本業に該当する内容の執筆や講演を行う場合には、本来の業務の付随業務に該当するため、上記原則にかかわらず1回限りでも事業者が事業として行うものに該当します

 

よって、ドクターが講演や執筆に関する原稿作成料は、専門的な知識などに基づく役務提供として付随事業とされ、事業として行われたものとして一回きりでも課税対象となります。

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