あらゆる相続の疑問に士業の先生方と取り組んでいます

林茂明税理士事務所では、みなさんの相続税申告、相続対策、相続後の土地活用・売却・交換・相続遺言など、相続全般に関するなぜという疑問にお答えします
相続税申告・相続手続き・遺言書作成・相続対策税金、納税資金、争続対策、不動産、保険、金融、葬儀、家族関係など多岐の分野にわたりますので、さまざまな知識や実務が必要なります。そのためどこに相談すればよいかお悩みになることが多いと思います。
弁護士、不動産鑑定士、司法書士、土地家屋調査士、行政書士、宅地建物取引主任者、不動産コンサル、生保ライフコンサルタントなどの専門家集団と協力しお客さまにとってよりベターな解決方法を提案してまいります。

相続とは

(1)相続とは

相続とは、ある者が死亡した場合にその死亡した者の財産を無償で、かつ、無条件で他の者が引き継ぐことをいます。財産にはプラスの財産のでなく、借金,未払金などのマイナスの財産のことも含みます。死亡した者を被相続人、相続により財産を無償で承継した者を相続人といいます。なお民法で相続は、人の死亡によって開始する」と定義づけされています

 

(2)相続の発生
一般的な相続の発生は、被相続人の死亡がきっかけとなりますが、死亡とみなされて相続が発生する場合もあります。
 

【特殊な相続発生事由】

〇失踪による相続の発生
@7年間行方が分からず
被相続人の生死の確認が取れない場合に、家庭裁判所で手続きを行い「普通失踪」と宣言された場合と、

 

A死亡原因となりえる危難に遭遇した人が、その後1年間行方が分からずに生死が不明の場合に、家庭裁判所で手続きを行い「危難失踪」と宣言された場合には、失踪者は死亡扱いとなり相続が発生します。

 

 

〇認定死亡による相続の発生
遺体が確認できない状況で生死の確認は取れていない
が、水難・火災や飛行機の墜落などのような事故などにおいて、状況的に見て死亡している可能性が高い場合に、その取調べにあたった役所が死亡認定を行い、戸籍上死亡扱いとして相続が発生します。

 

被相続人・相続人とは

被相続人とは亡くなった人のことです
相続人とは相続をする人(財産を引継ぐ人)です。

相続人の範囲

(1) 相続人の範囲について
 死亡した人の配偶者は常に相続人となります。
配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。
 

第1順位 死亡した人の子供
 その子供が既に死亡しているときは、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となります。子供も孫もいるときは、近い世代である子供の方を優先します。
 

第2順位 死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)
 父母も祖父母もいるときは、近い世代である父母の方を優先します。
第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。
 

 

第3順位 死亡した人の兄弟姉妹
 その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供が相続人となります。
第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人になります。
※1:相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。
※2:内縁関係の人は、相続人に含まれません。

 

(2) 法定相続分
イ 配偶者と子供が相続人である場合
     配偶者1/2 子供(2人以上のときは全員で)1/2

 

 

ロ 配偶者と直系尊属が相続人である場合
     配偶者2/3 直系尊属(2人以上のときは全員で)1/3

 

ハ 配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合
     配偶者3/4 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で)1/4

 

 ※1:子供、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、 原則として均等に分けます。
 ※2:民法に定める法定相続分は、相続人の間で遺産分割の合意ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません
 

 

(3) 法定相続人の数(遺産に係る基礎控除額を計算する上で養子の数に制限があります。)
@法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいてもその放棄がなかったものとした場合相続人の数をいいます。

 

 

A法定相続人のなかに養子がいる場合法定相続人の数は、次のとおりとなります。
(1) 被相続人に実子がいる場合は、養子のうち1人を法定相続人に含めます
(2) 被相続人に実子がいない場合は、養子のうち2人を法定相続人に含めます

相続税のしくみ

相続税は、相続や遺贈によって取得した財産及び相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した財産の価額の合計額(債務などの金額を控除し、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を加算します。)が基礎控除額を超える場合にその超える部分(課税遺産総額)に対して、課税されます
この場合、相続税の申告及び納税が必要となり、その期限は、被相続人の死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。
(注)被相続人とは、死亡した人のことをいいます。

相続財産の範囲

相続に無償、かつ、無条件で引き継がれる財産には、上記で記載しました通り、土地、建物など(プラスの積極財産)の他、借金などの債務(マイナスの消極財産)も含まれます。よって、借金の方が多い方は、後述する限定承認や相続の放棄をしないと借金を無条件で引き継いでしまうことになりますので、要注意です。

相続税計算には基礎控除という特典あり

相続税の計算にあたり基礎控除というものがあります。
相続税は基礎控除の金額を越えた部分にだけかかります。
よって、遺産総額(亡くなった人の財産評価額総額)基礎控除に満たない場合、1円も払う必要はありません。
またその場合には、税務署への申告等は一切不要です。

ただし、別の所で述べます、

@配偶者の税額軽減

A小規模宅地等の減額

B農地の相続税の納税猶予

C株式の相続税の納税猶予の特典を受ける場合には、遺産総額(亡くなった人の財産評価額総額)基礎控除に満たない場合でも、税務署への申告(期限内申告書)の提出が必要です。(@配偶者の税額軽減A小規模宅地等の減額には例外規定あり)

気になる基礎控除の額ですが、
5000万円+(法定相続人の数×1000万円) として計算します。

ただし、平成23年度税制改正で

3000万円+(法定相続人の数×600万円)万円となるとなってました。

東日本大地震の影響で、来年に向けて国会審議を継続することになりました。

平成23年度中については従来通りです。 

亡くなってから相続申告関係のスケジュール

相続が発生するとまず行われるのは、通夜やお葬式です(領収書等の保存を忘れずに)が、これらが終わって具体的な法律上に決められた手続きや判断を行う事柄が発生してきます。

そこで、税務上最低限押さえておくべきことを把握し、かつ、全体像を捉えておくことが相続では必要不可欠です。

1.死亡

死亡届を市区町村役場に提出

 

2.遺言の確認(遺言があれば)

公正証書以外の遺言は、家庭裁判所で検認を受ける必要があります。遺言の作成についてでも述べますが、紛失、筆跡確認等のトラブルにならないように、出来る限り遺言書は公正証書で作成しましょう。

 

3.相続人の確定(弊所では、司法書士の先生に依頼してます)

 

4.相続財産・債務の調査(相続税申告までこの作業が行われます)

 

5.相続放棄・限定承認<3ヶ月以内>

相続の放棄とは、相続人が被相続人(亡くなった方)の財産及び債務について、一切相続しないことを相続の放棄といいます。被相続人(親)が莫大な借金を残して亡くなった場合に、その法定相続人(配偶者や子供など)にその借金を負担させてしまえば、残された家族の生活が成り立たなくなる場合もありますので、この相続放棄という手続き方法がある。

もちろん被相続人(親)が残した債務が多くても、単純承認をしたり、限定承認をして債務を返済していくことも可能です。

 

6.所得税準確定申告<4カ月以内>

不動産所得や事業所得などの所得税の確定申告が必要な人は通常、翌年3月15日までに前年分の所得の確定申告を行いますが、個人が死亡した場合には、その年の1月1日から死亡の日までの期間の所得を相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内に確定申告(準確定申告といいます)をしなければなりません。

 

7.相続税の申告・納付<10ヶ月以内>
被相続人の遺産に対して相続税がかかる場合、相続開始日から10ヶ月以内に相続人全員相続税の申告納税をする必要があります。 相続税は相続人それぞれが実際に取得した財産に対し算出されるので、申告期限の10ヶ月までに遺産分割協議が整っていることが前提となります。 相続税を現金納付する場合には10ヶ月以内に納税する必要がありますが、納税額が多額になる場合の方法の延納(分割払い)物納(物で納付)も申告期限までに申請書を提出して許可を受ける必要があります。 提出期限に遅れると無申告加算税などのペナルティが課せられるので、申告期限までに提出するようにしましょう。

 

8.遺留分の減殺請求<1年以内>
民法では、法定相続人が必ず相続することができるとされている最低限の相続分(=遺留分)が保証されています。万一、遺言によって遺留分未満の財産しかもらえなかったときには、遺留分を侵した相手に対して1年以内「遺留分の減殺(げんさい)請求」を行うことで、これを取り戻すことができます

 

9.相続税の特例適用<3年10ヶ月以内>
配偶者の税額軽減
小規模宅地の評価減などの相続税の軽減特例の適用は、遺産分割協議が整っていることが要件となりますので、申告期限の10ヶ月までに協議が整っていない場合、適用ができないという内容の申告になります。その後、3年以内に協議が整うと、その時に特例を適用する申告内容に訂正ができます。 相続財産を譲渡した場合の所得税の譲渡の特例(相続税額の取得費加算)は、その譲渡が相続税の申告期限から3年以内(被相続人死亡の日から3年10ヶ月)に行われたときだけとなります。

 

単純承認とは

(1)単純承認とは

相続人は、相続開始の時から、被相続人に属した財産上の一切の権利義務を当然に承継します単純承認とは相続人が被相続人の権利義務の全てを承継することです。
単純承認は,被相続人の権利義務を無限定に引きうけるのですから,プラスの財産もすべて相続できますが,同時にマイナスの財産(負債)もすべて相続するということになります。
したがって,相続した財産が資産よりも負債が大きいという場合には,相続財産からだけでは負債を弁済しきれないので,相続人固有の財産で相続した負債を弁済しなければならなくなります


(2)単純承認の手続き

単純承認は、相続放棄や限定承認の手続と異なり家庭裁判所への申述などの手続きは必要ありませんが、一度選択した相続方法は原則として取り消すことができませんので被相続人の遺産を調査する際には慎重に調査を行い、債務超過状態にある遺産を相続しないように十二分に気をつけることが必要です。

 

(3)法定単純承認(単純承認したとみなされる場合)

民法は一定の事由がある場合には、当然に単純承認の効果が発生するものと定めており、これを法定単純承認といいます。

@相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき

処分とは、財産の現状、性質を変える行為をいいますが、それには贈与や売却などの法律行為だけでなく、故意に壊したりするような事実行為も含みます。
なお、形式的に処分にあたる場合でも、財産の経済的価値を考慮して、慣習上のわずかな形見分けや、葬儀費用の支出などは処分にはあたらないと考えられています。

A相続人が熟慮期間(3か月間)内に限定承認又は放棄をしなかったとき

相続人が3ヶ月の熟慮期間内に限定承認又は放棄をしなかったときには、単純承認したものとみなされます相続人には限定承認・放棄の選択権がありますが、何もしないでおくと単純承認となるのです。 熟慮期間の起算点は各相続人によって異なる場合があり、熟慮期間が伸長された場合には、伸長された期間の満了時が基準となります。

 

B相続人が限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私的にこれを消費し、又は悪意でこれを財産目録中に記載しなかったとき

 

限定承認とは?

 相続が開始した場合,相続人は次の三つののいずれかを選択できます

 

@相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認

 

A相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない

相続放棄

 

B被相続人の債務がどの程度あるか不明であり,財産が残る可能性もある場合等に,相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ

限定承認

  

 相続人が,(2)の相続放棄又は(3)の限定承認をするには,家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。ここでは,(3)の限定承認について説明します。

 

(1)限定承認とは?

限定承認とは、借金が多く、相続財産で可能な分だけを返済し、残りは返済しませんという方法で行う相続の手続きです。相続財産全てがありがたいというわけではありません。
というのも、この相続財産には借金、ローンの返済などのマイナスの資産も含まれるからです。
そこで、相続財産の範囲内で借金を返済し、借金の方が多ければ残りの借金の負担を免除しましょう、というのが限定承認です。
相続放棄との違いは、相続放棄を行うと何も相続できないのに対し、限定承認の場合、借金などを相続財産から返済し、財産が残っていれば相続できるところです。

 

(2)限定承認を選択するケース

@相続財産と債務がいくらあるのか分からないケースで特に債務超過に陥っているのか否か不明な場合には、とりあえず限定承認を行っておき、債務の調査を行った上で債務が超過している場合には、相続財産を限度として弁済を行うことができます。
A相続人が家業を受け継いで再建をはかる見通しがある場合には、相続放棄をせずに、限定承認を行い家業の再建をはかった方がよい場合があります。
B相続財産の中に先祖伝来の家宝などがある場合に、どうしても相続したい場合に限定承認をした上でその家宝の鑑定人評価額を弁済することで競売にかけられずに済みます。

 

(3)限定承認の手続き

限定承認も相続放棄と同じく、自分が相続人であると知ったときから3ヶ月以内に、被相続人が生前住んでいた場所の管轄の家庭裁判所に、限定承認申述書を提出して行います。
限定承認申述書に相続人全員の戸籍謄本、被相続人の除籍(戸籍)謄本、改製原戸籍謄本(出生から死亡までのすべての戸籍謄本)、住民票の除票に加えて、相続財産の財産目録を添付しなければなりません。注意しなければならないことは、相続放棄の場合とは異なり、相続人全員(相続放棄した者を除く)で申し立てなければならないということです。
また、限定承認してから5日以内(相続財産管理人が選任された場合は告知を受けた日より10日以内)に債権者および遺贈を受けた人にはその権利を請求するよう通知し、また一般に対しては限定承認をしたこと、及び2ヶ月以上の期間を定めて債権請求を申し出るように公告をしなければなりません。公告期間が満了すると、限定承認者は、その期間内に申し出た債権者等に対し、各々の債権額の割合に応じて、相続財産の中から弁済しなければなりません。相続財産を換価する必要がある場合は、原則として競売によらなければなりません。
その手続だけでもかなり複雑で面倒なものとなります。
さらに、限定承認をすると、相続開始時に相続財産を時価で譲渡したものとみなされて、被相続人に譲渡所得税が課せられますますので税務上の注意も必要となります。

つまり、限定承認をすると、被相続人が相続人に相続・遺贈財産を譲渡したものとみなされ、被相続人に譲渡所得に係わる所得税が課税されます。この場合の譲渡所得は準確定所得により、納付は遺族などが故人に代わって行うことになります。この時所得税は相続税の申告の時に債務控除の対象となります。

 

相続の放棄とは

(1)相続放棄とは

相続放棄とは、その名の通り、被相続人(亡くなった人)の財産を一切相続しない(放棄)ことです。法定相続人となった場合に、被相続人の残した財産が、プラスの財産が多くても相続せず、マイナスの財産が多くても債務の負担をしないことで、相続放棄するとその法定相続人は初めから相続人でなかったことになります。

相続放棄があった場合には、その放棄をした相続人は最初から相続人でなかったとみなされますので、相続放棄者の子や孫に代襲相続は行われず、遺産は、残った相続人で分割することになります。
被相続人(親)が莫大な借金を残して亡くなった場合に、その法定相続人(配偶者や子供など)にその借金を負担させてしまえば、残された家族の生活が成り立たなくなることもありますので、この相続放棄という手続き方法があるのです。
もちろん被相続人(親)が残した債務が多くても、単純承認をしたり、限定承認をして債務を返済していくことも可能です。

調査しても、借金の正確な金額がわからないような場合には、限定承認を行ったほうがいいでしょう。限定承認とは、「相続した財産(預貯金など)の限度で、借金を支払います。」ということです。つまり、借金の支払いは、相続財産から行い、自分の財産からは支払いはしないということです。

(2)申述期間
申述は,民法により自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければならないと定められています。

3ヶ月が過ぎてしまうと、原則として単純承認(プラスもマイナスも全て受け継ぐ)したとみなされますので、相続放棄を検討されている方は期限について注意が必要です。
また、相続放棄は、自分の相続する権利全てを放棄することですので、一部の放棄など条件をつけることはできません。相続放棄は一度家庭裁判所に申述すると取り消すことができません。ので、相続財産がある程度はっきりした後に行うことをお勧めします。

ただし、この決められた熟慮期間内に何の手続きも取らずにいると、相続人は単純承認≠オたものとみなされますので、相続放棄を強く希望している方は、必ず期間内に手続きを取ってください。

(3)相続の承認放棄熟慮期間の伸長

しかし、3ヶ月では決められない場合もあります。「財産が多くて調査期間が3ヶ月では足りない。」「借金の調査に時間がかかる。」ということもあるでしょう。
そういう場合に、3ヶ月の期間を伸ばすことができます。これを、相続承認放棄熟慮期間の伸長(以降は「期間伸長」と記載します。)といいます。調査が終了しないような場合には、この手続きを行っておく必要があります。
期間伸長の申立は相続開始後3ヶ月以内に行う必要がありますので、注意して下さい。申立(申述)は、裁判所に対して行います。期間伸長の手続きをとれば更に3ヶ月間、期間を伸ばすことができます。その3ヶ月の間に、財産調査を完了して、相続を承認するか、相続放棄をするか、決めればよいのです。
期間伸長の手続きをとらないで3ヶ月経過してしまうと、相続を承認したことになってしまいます。相続放棄をすることは出来なくなってしまいます。
相続財産の調査に時間がかかりそうな場合には、相続開始後3ヶ月以内に、期間伸長の申立をすることを忘れないで下さい。

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