平成18年度から物納は大改正が行われました

平成18年度より、物納による相続税納付は大改正が行われました。

これにより、国の審査基準が厳しくなりました

そのため、「いかに相続発生前から十分に準備しておくか」がポイントであり重要です。

相続が発生・開始すると、4ヶ月目までに被相続人の準確定申告をし、遺産分割をどうするか、相続税納付のために不動産の売却は必要かなど10ヶ月の間で時間に迫られます。

まずは、「現状で死亡したと仮定した場合に相続税がいくらかかるのか」、「金銭一時納付でその相続税を納めることが出来るのか」など今のうちから精査しておくと同時に、以下の準備も重要です。

(以下では、「土地物納」を例に解説します。)

 

@誰が物納を選択するのか(遺産取得税課税により相続した人ごとに物納出来るか判定します)の検討

A物納すべき土地の選択

B土地の測量、境界の確定(または従前の境界画定がどの程度出来ているのか)

C借地契約の確認と地代の周辺相場との比較・適正化(借地土地の物納の場合)

D物納すべき者以外の相続人への不動産・現金・現金性預金の相続引継

E遺産分割がもめそうな場合には、遺言書の作成

など

 

いかに早い段階で、相続対策をし、準備に取り掛かるかです。

相続税の物納制度

(1)相続税の物納制度の概要

国税は、納期限までに金銭で一時に納付することが原則ですが、相続税については延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、納税者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として一定の相続財産による物納が認められています。

物納制度は、金銭納付の例外規定ということが出来ます。 

 

(2)物納の要件
物納が認められる
には次の要件をすべて充たすことが必要となります。
@延納によっても金銭納付が困難な事由があり、かつ、その納付を困難とする金額を限度とすること
A申請財産が定められた種類の相続財産であり、かつ定められた順位によっていること
B定められた期限までに所轄税務署長に物納申請書及び物納手続き関係書類を提出すること

C物納適格財産であること
 

※金銭による納付が困難な事由
『金銭による納付が困難な事由』があるどうかは、申請者が相続によってどのような財産を取得したのか、また申請者自身の資産の保有状況や収入の状況等を総合的に考慮して判断されます。
 

物納適格財産とその順位
物納をすることができる財産
以下のものに限られていて、かつ優先順位の定めがあり、また管理処分ができるものであることが必要です。
@相続税の課税価格の計算の基礎となった財産、又はその財産によって取得した財産で、その所在が日本国内にあるもの
A国が管理又は処分するのに適した財産
 

物納できる財産とその優先順位
第一順位・・・・・国債・地方債
第二順位・・・・・不動産・船舶(ほぼ土地の物納が多いと思われます)
第三順位・・・・・社債・株式・貸付信託または証券投資信託の受益証券

(課税時期よりも申告時点において価格が下落している有価証券も考慮してください)

※申告期限:亡くなられた日の翌日から10ヶ月後 例10,000円

 物納価格:亡くなられた日及び直近月・前月・前々月平均の一番低い価格 

 例20,000円  物納価格は、20,000円(申告書に記載した価格)
第四順位・・・・・動産

物納することのできる財産が複数ある場合には、まず第一順位及び第二順位の財産を物納し、続いて第三順位の財産、最後に第四順位の財産を収めることになります
例えば、不動産がある場合に後順位である株式などを物納することは原則認められないということです。しかし、不動産が例えば相続人が現に居住しているものしかない場合でこれを物納することが生活に支障をきたすといったケースではこの順位によらないことがあります。

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